建築士事務所とは?―(4)見積のチェック


(4) 施工者(建売業者や住宅メーカーあるいは工務店など)が提出した「見積書」の内容が適切か(材料・数量・単価・手間賃・会社利益・その他各金額が妥当か)をチェックする。

 見積書というものは

1.材料(製品なども同じ)が単位当たりいくらで=単価
2.それがどれだけ必要か=数量
3.合計いくらか=金額 と記述されている。


 施工についても

1.1人いくらの職人が=単価
2.その工事を仕上げるのに何人かかるか=数量
3.合計いくらかかるか=金額 と記述されている。

これらがその住宅全体にわたって拾い出されている。
その全項目の金額が合計されたものに、施工の現場経費、会社経費を加えたものがその住宅の総金額である。


 それに消費税....それ以上に!

普通、現場経費は12.5%内外、会社経費が12.5%内外である。
または、両方を一緒にして経費とすることもある。
この場合、経費の金額や%を気にすることは大事ではある。
しかし、もっともっと大事なことがある。

例えば「おたくだから経費を無しにしましょう。儲けなくてもいい...」と言って見積書に記載されていた経費を0(ゼロ)にする売り手がいる。

少なくとも、経営をしている個人や会社である以上、「経費をゼロにすること」はあり得ない。
「経費をゼロにする」ということは「その分がどこか他の項目に紛れ込んでいる」ということである。
もし本当に経費がゼロでも仕事をするならば、それは(倒産前の自転車操業)の可能性があるからかえって注意をしなければいけない。
だから、「経費をゼロにする」ことよりも、他の項目の単価・数量・金額が設計図書に基づくものであり、妥当なもの、正当なものであることが大切である。
これらが妥当か?正当であるか?は専門的な知識と経験を必要とするものである。
一般の方々では分かりにくい。
設計事務所は(売り手の見積書)をチェックする時にどうするか?は次の通りである。

まず、材料(製品)の単価が正当かどうか?次に数量を確認する。
全ての材料等の数量が設計図書の通りであるかをチェックする。
これら全項目を詳細にチェックする。
第3者、つまり売り手側ではなく、買い手側に立って...

だから『経費がゼロ』と言っても、それ以上のものが他の項目に紛れ込んでいたら、ちゃんとわかる。
設計事務所は一般にこのような見方をする。
したがって、「経費はゼロ」と言ったらかえって注意する。

見積もりの他の項目全体が正当(実費=安い)であるかどうかを見定める。
見積が正当であれば、経費も正当なだけ認める。
そのほうが、結局は安くてよい買い物をすることになる。